煙草を吸うということ



煙草を吸わなければ、死ななかったであろう人々が肺癌だけでも日本で年間約3万人、その他の煙草関連疾患を含めれば、凡そ10万人以上が喫煙により命を縮めていると考えられる。これは交通事故死者数の約10倍。(@_@;)
たばこの害と麻薬性 (中日新聞昭和63年8月9日夕刊コラム「紙つぶて」より)

8月12日は3年前、日航ジャンボ・ジェット機の墜落した日だ。
坂本九ちゃんのような有名人を含めて数百人が死亡した。
「金属疲労」という言葉とともに思い出される悲惨な事件だ。
『ノーモア、悲劇』と心から叫びたい。

一機墜落でもこのように大事件だが、同じ日に20機のジャンボ・ジェット機が
墜落したとすると世界中は恐怖のどん底にたたき込まれるだろう。
実はその20機墜落に相当する膨大な数の死亡が毎日、喫煙によって起きていると、
WHO(世界保健機関)事務総長のマーラー博士が1987年11月、
東京で開催された「喫煙と健康世界会議」の冒頭で警告された。
1年間に7000機の墜落となるからゾッとする。
日本だけでも、1年間にジャンボ・ジェット400機墜落に相当する犠牲が、
たばこを吸うことで起きている。

この「見えない大惨事」防止の重要性は厚生省のたばこ白書を見ても明らかだが、
一体どうして、日本では有識人や行政当局者によってこの大惨事が
今なお、無視されつづけているのであろうか。

欧米諸国では少なくとも知識階級の人でたばこを吸う人はもうほとんどいない。
だからたばこは輸出商品になったのだ。
日本では閣僚までまだ吸っているので、訪れる外国記者たちから
知識や判断力がなくても日本では政治家になれるのか、と失礼な質問を受け
返答に苦しんでいる。


害が分かってもなぜたばこはやめられないのか。
それが謎だが、米国公衆衛生総監のクープ博士は、たばこに「麻薬性」があるからだ
とその根拠となる膨大な報告書とともに強調している。
朝起きてすぐ吸う。40分すぎに吸うといった強い習慣性は他のどの中毒物質より強い。
だから、やめられない。

害ありと分かっていても、たばこは依然として広く吸われ、行政当局者はただ傍観するだけ、
テレビのCMはますます活発、その結果たばこ病患者で病院診療所は満員、
国民医療費はうなぎ上り、そして連日ジャンボ機墜落に匹敵する死亡が続くのだ。

(平山雄=予防がん学研究所長、元国立がんセンター疫学部長)

  • 日本の政治家の多くは喫煙者、テレビでは相変わらず煙草のCMが流れ、医療費総額が 増えているのも事実、肺癌は男性では癌死の第1位ですから、上記の予言通り。
  • 日本の喫煙率は、先進工業国の中では第1位ですし、煙草の宣伝が、ほとんどの国々で厳しく制限されている中で、煙草の宣伝広告が許されている希少な国となってしまいました。
  • 海外での煙草の警告表示はこちらをご覧下さい。
  • 参照サイト:禁煙情報