皆さんの問題、さて、、、
 

他人事にあらず(YouTubeから) 2014/12/22
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  2. 一強時代を考える〜2014衆議院選を終えて(東京新聞)
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    2. 「法の支配」危機 監視を
  3. アベノミクスの「まやかし」(東京新聞「こちら特報部」)
  4. 2000年以降の日本の医療・社会保障改革-政権交代で医療政策は大きく変わるか?(二木立の医療経済・政策学関連ニューズレター(通巻124号))
  5. 国家が株式会社化する?(YouCube)
  6. 選挙前に知っておくべき、米国で今起きている恐るべき事実
  7. (書評)「経済政策で人は死ぬか?公衆衛生学から見た不況対策」 
  8. 憲法改正(スタジオジブリ)、戦争のつくりかた
  9. 日本の社会保障制度(月刊保団連 2014.11 No.1174 P11-17より抜粋)
 

アベノミクスの「まやかし」・・・東京新聞「こちら特報部」から
  1)第1の矢:飛んでいない
  2)第2の矢:折れている
  3)第3の矢:音だけの鏑矢?
  4)原発稼働:安全性は水掛け論
  5)労働政策:低賃金化に拍車
  6)第4の矢:危険な「戦後脱却」

「この道しかない」。安倍晋三首相は18日、アベノミクスと呼ぶ経済政策をこのまま進める考えを強調した。本当にそうなのか。景気上昇の実感はなく、国内総生産(GDP)はマイナス成長。国民には不安感が広がる。理論経済学の泰斗である伊東光晴・京都大名誉教授(87)に、アベノミクスと安倍政治の本質を聞いた。(沢田千秋、上田千秋)

「アベノミクスはまやかしだ」。伊東氏は、開ロー番、こう断言した。
「デフレからの脱却」を掲げるアベノミクスは、「三本の矢」からなる。

1)第1の矢:飛んでいない
 第一の矢は「大胆な金融緩和政策」。消費者物価の上昇率2%を目標に掲げ、市中の資金量を増やし貸出金利を下げるようにし向ける。企業や個人が金を借りやすくして、設備投資や消費を促そうとした。だが、伊東氏は「利子率低下への期待だけでは投資を増加させることはない」と言い切る。
 「バブル期で投資しやすい時代の企業アンケートでも、利子率の低下で投資する可能性は低かった。不確実性を伴う企業投資の決定要因は利子率なんかではなく利潤が期待できるかどうかなんです」と話す。
 「物価が上昇すれば、預貯金の価値は相対的に下がる。アベノミクスでは金融緩和で手持ちの資産価値が上がれば、消費支出も増えるという。だが、例えば、持ち家の資産価値が1%上がったとしても消費支出を増やす人はいない。金融緩和が設備投資や消費支出の増加につながると考えるのは、短絡すぎる」と指摘する。
ではなぜ、このような理論が安倍政権ではまかり通るのか。伊東氏は「本格的な経済学をやっていないグループが首相のブレーンだから。理論上あり得ない幻想。第一の矢は飛んでいない」と切り捨てる。
日経平均株価は、第二次安倍内閣発足時の1万円台から6千円以上値上がりし、「アベノミクスの効果」と宣伝している。だが、伊東氏は、その要因は「外国ファンド資金の日本への流入にある」と解説する。外国ファンドはリスク分散のため、米国、欧州とその他の地域に資金を投じているという。「リーマン・ショックで落ち込んでいた米国と欧州の株価が回復し投資枠を超えたため、2012年6月ごろから日本株が買われるようになった。アベノミクスとは何の関係もない」

2)第2の矢:折れている
アベノミクスの第二の矢は、国土強靭化政策を中心とした財政出動だ。公共事業で需要剔出を図るとする。
国土強靭化政策では、南海トラフ巨大地震や首都直下地震に備え、建物や堤防の耐震化、避難路の整備などに10年間で200兆円を投じるとされる。伊東氏は「14年度の公共事業関係予算は6兆円だ。国の財政状況や1千兆円を超える国債残高を見ても、年20兆円は不可能。土木事業は人手不足の上、今後、インフラの維持管理、更新にさらに予算がかかる。新たな投資をできる余地はない。第二の矢は既に折れている」と話す。

3)第3の矢:音だけの鏑矢?
 第三の矢は、規制緩和などによって「民間投資を喚起する成長戦略」だ。伊東氏は「既存産業での投資の増加は、その商品への需要増加が見られることによって起こる」という。「企業の生産性の高まりと、その継続への期待が十分あれば設備投資が起きるが、生産年齢人口が減り続ける日本では、このような状態は生まれない」という。「第三の矢はいつ実現できるか分からないプランが並ぶだけ。有効性のない音だけの鏑矢になる可能性が大きい」と見立てる。

4)原発稼働:安全性は水掛け論
 伊東氏の批判は、原発政策にも及ぶ。あれはどの被害を及ぼした福島第一原発事故を経験したにもかかわらず、安倍政権は九州電力川内原発を手始めに、再稼働に向けた動きを推し進めている。原発の海外輸出にも躍起だ。アラブ首長国連邦やトルコと原子力協定を結び、インドや南アフリカなどとも交渉を続けている。伊東氏は「国内で再稼働を急ぐのは、安全性をアピールして、企業に大きな利益をもたらす輸出を後押ししたいとの思いがあるからだろう。ただ、いまだに放射性廃棄物の最終処分揚が決まっていない。安全か安全でないかという議論は結局、水掛け論に終わる。処分先がないという一点をもってして、進めるべきではない」と言い切る。

5)労働政策:低賃金化に拍車
 労働政策も誤った路線を歩んでいるという。政府は臨時国会に、労働者派遣法の改正案を提出した。原則として最長3年と定められている派遣労働者の雇用期間を、条件付きながら無期限にするなどの内容だ。
 「非正規の形態が一般化するに従って、低賃金で過ごさなければならない人が増えていく。西欧諸国は非正規も含めて同一労働同一賃金の原則が守られているが、日本はそうはなっていない。安倍政権が掲げる『女性が輝く社会』も、賃金が半分になっても夫婦で働けば大丈夫だろうという考え方の裏返しと言える」とみる。これでは、国民の所得は増えそうにない。

6)第4の矢:危険な「戦後脱却」
 伊東氏は「安倍政権の問題点は、三本の矢に効果がないことに加え、『第四の矢』の危険性にある」と訴える。
 伊東氏の言う「第四の矢」とは、安倍首相が掲げる「戦後レジームからの脱却」を指す。阿部首相は解釈改憲による集団的自衛権の行使容認に踏み切り、憲法改定までも念頭に置いている。「国際紛争は武力で解決できないことは中東の例を見ていても明らかなのに、中国との関で緊張関係を生じさせるなど、逆の方向へ行っている」
 では、日本はどういった国家像を探るべきなのか。伊東氏は「50年の生産年齢人口は今の6割にまで減る。従来のような経済成長や発展は期待できない」と説く。
 「日本の高度成長期のような爆発的な経済成長が続く『鉄が鉄を生む』といわれるような期間は、一つの国に一度しか訪れない。今で言えばインドや中国がその状態に当たる。日本はこれまでに蓄積した富や社会資本を生かし、格差のない、福祉重視の国を目指していくしかないのではないか」

 18日夜、安倍首相は衆院の解散を表明し、総選挙が行われることになった。
 伊東氏は「アベノミクスが失敗だったことに、国民が気付く必要がある」と話す。
 「この2年間、安倍政権は経済政策をはじめとして効果のあることは何もやってこなかったに等しい。今解散したのは、それがばれる前に選挙をやってしまえ引き続き政権を担えるから。どの候補者を選べば自分にとってプラスになるのか、一人一人が真剣に考えるべきだろう」

日本の社会保障制度(月刊保団連 2014.11 No.1174 P11-17より抜粋):

・社会保障の原点=医療などのサービス給付であれ年金などの現物給付であれ、勤労者の貧困(生活不安)を防止し除去する。

・日本では事実上、貧困の除去は生活保護制度(公的扶助)に委ねられた専権事項になっている。当事者が極限状態(極貧)に追い込まれた段階で、最終的に生活保護で救済される仕組みになっている。貧困への転落を防止する機能が備わっていない。欧米と比較した際の日本の社会保障制度の決定的特徴。

・社会保険は「防貧」機能、公的扶助は「救貧」機能を果たし、社会保障制度の両輪だったが、前者に極端に大きな制度間格差があり、現実には需給段階における社会保険の生活保持機能が極めて脆弱な為に、生活保護に転落してしまう。
各人各様に準備された格差のある制度に、各人各様の負担を課して加入させることにより、各人各様の生活水準を保障。

A。貧困除去機能の脆弱な社会保険制度:
1)公的年金制度の格差構造と放置される高齢者の貧困:
・日本の年金制度では、現役時代の給与水準の高低と保険料納付月数の長短(雇用安定度に依存)が、年金給付額に真正直に反映される。給付水準を平準化する補正係数は存在せず、封建時代の「恩賞と懲罰」が息づいている。日本では公務員と大企業の正社員以外は「老後は負け組」。
・同調圧力が異常に強く異論を強く排除する「隅々まで政治化された社会」は原発以上に巨額の金が絡む社会保障の領域でも大同小異。

2)失業者を救済しない雇用保険制度:
・被保険者機関(保険料納付期間)の長短によって失業手当の受給期間が決まる方式=目の前の失業者を救済できない。
・日本の完全失業者に占める失業手当の受給率は20%に低下(EU加盟国は90%程度、米国でも40%後半)。雇用保険財政は300万人の失業者を抱えながら黒字に転じ、雇用保険の基金は一時7兆円を超えた。2012年から求職者支援制度を発足したが、EU加盟国に比べ支給期間は圧倒的に短い。

3)分立する健康保険制度:
・職業や収入によって8つに分断した階層別の差別的医療保険制度。とくに最下の国民健康保険(市町村国保)が深刻な状況。社会保険のリスク分散機能が弱く、国の責任を回避しつつ財政調整と称して国保の負担を協会健保や組合健保に押し付け。国保税は自治体間格差が激しく、加入者の2割が保険料未納者・滞納者。
・2008年登場の後期高齢者医療制度は、国保と違い世帯単位ではなく個人単位で加入。

4)問題山積の介護保険制度:
・要支援1・2の予防給付の対象者150万人を介護保険から除外。代わりに自治体が介護保険財源から新たに予防サービスを提供⇒自治体間介護格差の拡大。
・1割の利用料負担が自己抑制を加速し、利用限度額を超える分は全額自己負担。
・大手の介護企業は低賃金の労働者をフル活用し大幅な利潤計上。

B。生活保護制度の低すぎる捕捉率:
・非保護者が被保護者を同等の生活を送るには、非免除負担分を上積みする為に保護基準の1.4倍が必要。2009年の貧困世帯が1204万と計算されるが、実際には生活保護受給者世帯数は127万のみ=貧困世帯の1割強しか補足(救済)されていない。